不動産売却のよくあるトラブル事例と回避策
「不動産の売却を考えているけど、トラブルに巻き込まれたらどうしよう・・・。」
不動産売買は扱う金額が大きく法律も絡んでくるため、取引がスムーズに進むか不安になりますよね。
そこで今回は、不動産売却時に起こりやすいトラブルやその回避策について解説していきます。
予め問題になりそうなポイントを押さえておけば、不安の芽を早めに摘み取ることができます。トラブルを最小限にとどめ、安心して取引を行いましょう。
目次

物件に関するトラブル事例と解決策
まずはじめに、物件に関するトラブル事例と解決策をご紹介します。
1事例1. 契約不適合責任を問われた
よくあるトラブルとして、物件の引き渡し後に買主から契約不適合責任を問われるケースがあります。
契約不適合責任とは、売買された不動産が契約内容と異なる際に、売主が買主に対して負う責任のことです。
例えば、雨漏り・白アリの発生のような不具合が発覚した場合に、買主は売主に損害分の補償を請求することができます。
【解決策】
契約不適合責任を問われないようにするには、
➔ インスペクション(中古住宅の健康診断)で、取引相手や不動産会社に契約前から建物の状況を明らかにしておく
➔ 契約書に契約不適合責任の免責事項を明記しておく
といったことが重要になります。
契約不適合責任について、詳しくはこちらをご参照ください。
| コラム |
【#27 契約不適合責任とは?不動産売却前に知っておくべき注意点と対策】 https://www.living-life.co.jp/kodate/sell/column/detail27.php 【 #28 売却前にインスペクションは必要?メリット・デメリットと注意点とは?】 https://www.living-life.co.jp/URLができましたらこちらに貼り誘導 |
2事例2. 土地の境界で揉めた
よくあるトラブルとして、土地の境界で揉めるケースがあります。
土地の境界が曖昧であると、隣のブロック塀や木の枝などが自分の所有地にはみ出して迷惑していても、相手に正当性を主張できません。
諍いになると近隣の関係にもヒビが入り、暮らしにくくなってしまうでしょう。
また、登記簿に記載されている土地面積よりも実際の面積が狭い場合は次のような問題が起こり得ます。
● 登記簿の土地面積で取引をした場合、買主は土地に対して割高の支払いをしたことになる
● 買主が新しく家を建てた場合、建物の建ぺい率(※1)や容積率(※2)が基準をオーバーしてしまう可能性がある
※1 建蔽率・・・敷地面積に対する建築面積の割合。火災時の延焼防止や風通し・日当たり・景観の確保が目的。
※2 容積率・・・敷地面積に対する延床面積の割合。人口過密の防止が目的。
建ぺい率や容積率が基準を超えていると、建物は違法建築物とみなされます。
違法建築物は、建築許可が下りず家を小さく設計しなおさなければならない、建物が使用禁止になり取り壊さなければならない、といったリスクが生じます。
【解決策】
土地の境界で揉めないようにするには、
➔ 確定測量図(※3)を用意する
※3 確定測量図・・・隣接地や向かい側の土地の所有者全員の合意のもとで土地の周囲全ての境界を決定し、作成した測量図
➔ 確定測量図が無い場合は、早めに不動産会社に相談しておく
ということが重要になります。
確定測量について、詳しくはこちらをご参照ください。
| コラム |
【#10「確定測量」とは何か?境界線のあるなしで変わることや必要な費用・注意点を徹底解説 】 https://www.living-life.co.jp/kodate/sell/column/detail10.php |
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物件に関するトラブルを回避するためには、売買契約書や確定測量図などにより売主・買主・不動産会社の間で情報を共有しておくことが大切です。 口頭での説明だけでは「言った・言わない」の論争となることもあるので、取引上でのやり取りを書面として残しておきましょう。 |
買主に関するトラブル事例と解決策
1事例1. 契約解除
せっかく契約に至っても、取引途中で契約が解除されてしまうことがあります。
理由は主に次の2つです。
● 買主の住宅ローン審査が通らず、不動産を購入する資金が用意できなかった
● 売主の契約不適合責任の不履行
住宅ローンには、買主が融資を受けられない場合に契約を白紙に戻せるというローン特約があります。そのため、買主が住宅ローンの審査に通らなかった際は、自ずと契約解除になります。
また、契約不適合責任が生じて売主が責任を果たせなかった場合も、契約解除になります。
【解決策】
契約解除に至らないようにするには、
➔ 手付金を高めに設定しておく
ことが有効です。
何故なら、民法第557条で次のように定められているからです。
● 買主都合の契約解除 → 手付金を放棄する、手付金の返還を求めることはできない
● 売主都合の契約解除 → 手付金の倍額を支払う手付倍返し
(受け取り済の手付金を返還するとともに、それと同額の金銭をさらに付加して支払う)
手付金は、売買契約時に不動産代金の5~20%ほどを支払うことが一般的です。
2事例2. 買主から金額が支払われない
せっかく契約に至っても、代金が支払われないということも想定できます。
【解決策】
もしそうなったら、労力がかかりますが
➔ 期間を定めて代金支払いの催告をする
➔ 強制的に支払いを求める場合は、訴訟を起こす
といった対処をしましょう。
契約解除をする場合は、自然解約にはならないので「契約解除をする!」という意思表示が必要です。
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トラブルの発生を未然に防いだり、万一トラブルに発展しても円滑な解決を図ったりできるように、過去の不動産トラブルを事前に確認しておきましょう! 不動産トラブル事例データベース(制作・国土交通省、運営・不動産適正取引推進機構):https://www.retio.or.jp/trouble/には、これまでに発生した不動産取引をめぐるトラブル事例が記載されています。 「実際にどんなトラブルが起きているのか?」「自分と似たケースで解決策があるのか?」といったことを知りたい時は、是非活用しましょう。 |
不動産会社に関する
トラブル事例と解決策
インスペクションのデメリットには、次のようなものがあります。
1事例1. 囲い込み
悪質な不動産会社は、囲い込みをすることがあるので気をつけましょう。
囲い込みとは、物件を他の不動産会社を通して買わせないようにすることです。
不動産会社は、取引が成立すると、報酬として依頼主から仲介手数料が支払われます。
1回の仲介で売主・買主の両方から報酬を得られれば、不動産会社としては嬉しいですよね?!
そこで悪質な不動産会社は、物件の情報を他社に伝えずに、買主も自社で見つけようとするのです。
囲い込みをされると買主候補が少なくなるので、売主にとって有利な条件で取引を進めることが難しくなってしまいます。
【解決策】
囲い込みに遭わないようにするには、信頼できる不動産会社かどうかを見極める必要があります。
下記のような不動産会社は悪質と言えるので、当てはまるかどうかポイントをチェックしてみましょう。
【チェックポイント】
⬜︎ 決断を急かす・勧誘がしつこい
⬜︎ 契約書に不透明な費用の項目がある
⬜︎ 物件の見学をさせない
⬜︎ リスクやデメリットを説明しない
⬜︎ 質問に明確に答えない
⬜︎ 広告のキャッチコピーが誇張されている
⬜︎ 電柱に広告を出しているなど、法令違反をしている
⬜︎ ホームページがずっと更新されていない
信頼できる不動産会社の選び方について、詳しくはこちらをご参照ください。
| コラム |
【#25 失敗しない不動産会社の選び方!信頼できる業者を見極めるチェックポイント 】 https://www.living-life.co.jp/kodate/sell/column/detail25.php |
2事例2. 法外な仲介手数料を請求される
悪質な不動産会社は、法外な仲介手数料を請求してくることがあるので気をつけましょう。
仲介手数料には、不当なつり上げが行われないように、国土交通省によって上限額が定められています。
うっかり多く支払ってしまわないように注意してください。
【解決策】
仲介手数料の上限額は次の式で算出できます。

例えば5,000万円の物件なら仲介手数料の上限は、上の式から171.6万円となります。
もし200万円を請求されても、それは違法となるので差額を支払う必要はありません。
不動産売却手数料について、詳しくはこちらをご参照ください。
| コラム |
【#11 不動産売却にかかる手数料とは?仲介手数料の計算方法について 】 https://www.living-life.co.jp/kodate/sell/column/detail11.php |
3事例3. 仲介手数料以外の手数料を請求される
悪質な不動産会社は、仲介手数料以外の手数料を請求してくることがあるので気をつけましょう。
不動産売買仲介において、広告料は仲介手数料に含まれていることが一般的です。
そのため、不動産の売却時には登録免許税や印紙税など色々な費用がかかりますが、不動産会社に支払うのは通常は仲介手数料のみです。
【解決策】
不動産会社から「売却活動で広告料がかかった!その分を支払ってください!」と請求されても断って大丈夫です。(※4)
※4 特別依頼に係る費用・・・売主が不動産会社に特別に広告や遠隔地への出張を依頼した場合は、この限りではありません。特別に依頼した際は、成約の有無にかかわらず、売主が実費を負担することになります。
4事例4. 積極的な売却活動をしない
悪質な不動産会社は、積極的な売却活動をしないことがあるので気をつけましょう。
特に複数社と契約できる一般媒介契約では、成功報酬である仲介手数料を得られる可能性が低くなるため、放置されやすくなります。
【解決策】
一般媒介契約より、1社としか契約できない専任媒介契約の方が、不動産会社のモチベーションが上がりやすくなります。
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信頼できる不動産会社を見極めるには、複数社から見積もりをとるとよいでしょう。 1~2社であると比較対象が少なく、偏りがあっても気づきにくくなってしまいます。 また、不動産会社を選ぶ際は、物件査定額の高さや不動産会社の知名度だけでは選ばないことも大切です。 査定額は、自社と媒介契約を結んでもらいたいがために根拠なく高く出している場合があります。 知名度が高く全国的に有名な不動産会社よりも、地域に根差した不動産会社の方が地元の情報に強い可能性もあります。 売主のためにどのような売却活動をしてくれるのか、しっかりと話を聞いて見極めましょう。 |
Q&A
Q トラブルになった時はどこに相談すればよいのですか?
A
もしトラブルになってしまったときは、下記に相談しましょう。 解決に向けて、親身に応じてくれるはずです。
・仲介不動産会社の担当者・窓口
・不動産会社が所属する団体
・都道府県宅健協会 不動産無料相談所一覧:https://www.zentaku.or.jp/about/free_consultation/
・(公益社団法人)全日本不動産協会 地方本部一覧:https://www.zennichi.or.jp/about/address/chihou/
・国土交通省 土地・不動産・建設業 都道府県に関する窓口:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000019.html
・(一般財団法人)不動産適性取引推進機構:https://www.retio.or.jp/
・(公益財団法人)不動産流通支援センター:https://www.retpc.jp/shien/soudan/
・(独立行政法人)国民生活センター:https://www.kokusen.go.jp/
・(日本司法支援センター)法テラス:https://www.houterasu.or.jp/site/soudanmadoguchi-houseido/
・弁護士・司法書士などの専門家
・日本弁護士連合会:https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/bar_association/whole_country.html
・日本弁護士連合会 紛争解決センター(ADR):https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/search/other/conflict.html
※ADRとはAlternative Dispute Resolution(裁判外紛争処理手続)の略称で、裁判によらない柔軟な解決を探る方法のことです。
Q 売買契約の際の手付金は、振込でもよいのですか?
A
手付金の支払いは基本的に売買契約時に現金で行われます。
不動産売買は金融機関の営業時間外の土日に行われることが多く、振込の方法では契約成立日に支払うことが難しいからです。
ただし、手付金の額が大きかったり遠隔地での取引だったりなど、現金の受け渡しではかえってリスクが高まる場合は、あえて振込という方法がとられることもあります。
まとめ
今回は不動産売却時にどんなトラブルが起こりやすいのか、回避策はあるのかを解説いたしました。
トラブルとは無縁の円満な取引にするため、ご紹介した事例を参考に、想定できるリスクは慎重に回避しましょう。
リビングライフは1990年の創立以来、「住まいから始まる幸せの生涯設計を提案する」という理念を掲げ、お客さまと共に歩んでまいりました。
これからも不動産売買・賃貸の仲介や節税・資金計画へのアドバイスなど、不動産についてのサポートを通じて皆さまに寄り添い、ニーズに応えられるような会社を目指していきます。
大田区・品川区を中心とした東京城南エリア、川崎市・横浜市を中心にした神奈川エリアでサービスを提供いたしておりますので、是非いつでもお気軽にご相談ください。
関連URL
民法:https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
宅地建物取引業法:https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176
国土交通省「宅地建物取引業法施行規則第十五条の七第四号の規定に基づく標準媒介契約約款 第10条(特別依頼に係る費用)」:https://www.mlit.go.jp/notice/noticedata/sgml/1990/26196400/26196400.html
国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方6 標準媒介契約約款について 第34条の2関係(3)標準媒介契約約款の運用について⑤特別の依頼に係る費用について」:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/content/001881261.pdf
都道府県宅健協会 不動産無料相談所一覧:https://www.zentaku.or.jp/about/free_consultation/
(公益社団法人)全日本不動産協会 地方本部一覧:https://www.zennichi.or.jp/about/address/chihou/
国土交通省 土地・不動産・建設業 都道府県に関する窓口:https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bf_000019.html
(一般財団法人)不動産適性取引推進機構:https://www.retio.or.jp/
(公益財団法人)不動産流通支援センター:https://www.retpc.jp/shien/soudan/
(独立行政法人)国民生活センター:https://www.kokusen.go.jp/
(日本司法支援センター)法テラス:https://www.houterasu.or.jp/site/soudanmadoguchi-houseido/
日本弁護士連合会:https://www.nichibenren.or.jp/jfba_info/bar_association/whole_country.html
日本弁護士連合会 紛争解決センター(ADR):https://www.nichibenren.or.jp/legal_advice/search/other/conflict.html




