プロジェクトストーリー1

プロジェクトストーリー

新築とリノベーションの融合。
新旧一体の“まちづくり”を。

クジライフプロジェクト開発秘話

物件ホームページ

クジライフプロジェクト、始動。

新築マンション「ライフレビュー川崎久地」2棟と、一棟丸ごとリノベーションマンション「リリファ川崎久地」2棟が融合した、計4つの棟からなる総戸数206戸の大規模プロジェクト。それが『クジライフプロジェクト』だ。当初は、1棟分の新築マンション用地のみを仕入れていた。リノベーションマンションの話が舞い込んだのは、隣接する2棟目の新築マンション用地を仕入れたのとほぼ同時期。1棟目の仕入れの際に、向かいにある既存マンションも将来的に売却予定との情報をキャッチし、いち早く声掛けしていたのだ。これが実を結び、1年以上の月日を経て新築マンションとリノベーションマンションの一体開発という会社としても初の試みが実現した。

別々に売れば、ライバル物件になってしまう。

大前提として、2つのシリーズを一体のコミュニティとして成立させる必要があった。なぜなら、隣接した物件をそれぞれ独立したマンションとして売ってしまえば、お互いがライバル物件になってしまうのだ。それだけは避けなければならない。メリットもある。リノベーション物件は新築に比べ販売価格を約8割ほどに抑えられるため、新築に手が届かないお客さまにはリノベーションマンションという選択肢を提案でき、逆にリノベーションマンションを検討した結果「やはり高くても新築が良い」という考えになったお客さまには新築物件を提案することができる。この一体開発は、あらゆるケースを想定したうえで導きだされた答えだった。

「仕掛け」を、つくれ。

それぞれの建物に特性を持たせるにはどうすればいいか。ファミリー向けマンションならではの「仕掛け」が必要だ。そこで、新築マンションには『リリファ八王子北野』で実績のあった『マムカフェ』を参考に、キッチンスタジオやキッズスペースを完備した集会室と屋内の遊び場を企画。子供向けに偏らないように、2棟目には居住者の交流の場として大人向けのラウンジを企画した。問題はリノベーションマンションだ。新築は企画・設計段階から共用部のスペースを確保することができるが、リノベーションはあくまで既存マンションの制約の中で企画しなければならない。来る日も来る日も現場へ足を運び、着想のヒントを探した。

子どもたちの笑顔が、見えた。

そんななか目にした、とある光景。それは、既存マンション2棟のあいだにある芝生の斜面で遊ぶ子どもたちの姿。「そうだ、私たちがやれる企画は建物だけではない」。もともとこの斜面には階段を新設するつもりだったが、その瞬間、子供たちが滑り台で楽しそうに降りる様子が目に浮かんだ。一般的な1室リノベーションでなく、1棟丸ごと手掛けるリビングライフだからこそできた発想である。「滑り台をつくるなら、ほかにも遊具を設置したらどうか?」「遊んでいる子どもを見守る大人用の休憩スペースも必要では?」アイデアはどんどん膨らんでいった。また、樹木医の調査によりこの土地には県指定天然記念物である「東高根シラカシ林」に現存するアオキ、シュロといった貴重な植物が観察されることも分かった。この自然を守り、大人も子供も自然と共に暮らしてける場所にしよう。……こうして『アスレチック&ウッドテラス』という企画が生まれた。

公園遊具のプロ集団との、出会い。

その後も、企画を煮詰めるための会議が、何度も行われた。会議には営業部やマンション管理部も参加し「斜面地は斜度30度と急なため、階段をジグザグにしたらどうか」「大人も寝そべることができる大きなネット遊具を入れよう」など、遊具に関するアイデア出しから、コスト面や管理費の話、アスレチックなどに使用される部品の補修・メンテナンスといった保全計画の話など、それぞれの観点から意見を出しあった。続いて、業者選定。いい企画を考えても、実現できなければ意味はない。斜面地の工事は特殊であるうえに、そこにアスレチックをつくるには高い安全性が求められる。斜面地での工事に手馴れていて、公園遊具の建設に関するノウハウや実績を持っている会社を探した。そこで見つけたのが業界でもトップクラスのシェアを誇る遊具メーカー『株式会社 岡部』だ。すぐに連絡し、協力をお願いしたところ快諾をいただいた。これでいける。誰もがそう確信していた。

次から次へと立ちはだかる、難題の山。

ところが、打ち合わせを重ねるたびに、自分たちのやろうとしていることが、いかに難しいことかを痛感することとなる。「階段から遊具への導線はどうする」「どうやって斜面に遊具の基礎を作るか」「ネットを張る遊具は、子どもが乗るとたわんで傾斜のついた地面にあたってしまう」「ウッドテラスへの導線は」…。数えきれないほどの難題が出てきたのだ。しかし、弱音を吐く人間は一人もいなかった。時間をかけて、ひとつずつ課題を解決していった。そんな努力の甲斐もあって、アスレチックは無事に完成。その際、地域の方や携わっていただいた方を招待して『オープニングセレモニー』が盛大に執り行われた。「正直、苦労しかありませんでした。だからこそ達成感はひとしおでした。現場の職人さん達が、完成した施設を見上げて『よくやったなぁ』と話している姿が印象的でした」リビングライフの担当者は、当時を振り返りながら嬉しそうに語った。

作り手の想いが詰まったバトンは、営業へと託された。

そもそも久地は知名度が低いうえに、物件から最寄り駅まで徒歩12分とすこし距離がある、決して好立地とはいえないエリア。風向きが変わったのはコロナによる在宅ワークの急増。家選びのポイントが、駅までの距離や利便性から、物件に対する興味(部屋の広さ・共用施設の充実など)へと変わったのだ。さらに、内見の前にコンセプトや物件の特徴などを伝えるために、オンライン接客を導入。作り手の想いが伝わるプレゼン資料にしなくてはと、営業自ら何十時間もかけて作り直した。元々はスペック程度しか書かれていなかった40ページほどの資料が、気づけば92ページになっていた。商談時間は平均2~3時間。それだけ語れる内容がある物件だった。ページが切り替わるたびに、前のめりになっていくお客さまに、確かな手応えを感じた。内見でのお客さまの反応も良く、販売は順調に推移していった。

何もなかった斜面に生まれた、たくさんの笑顔。

クジライフプロジェクトは外部からの評価も高く、『2022キッズデザイン賞』と『日本子育て支援大賞2022』を受賞。さらに川崎市多摩区では初となる『子育てにやさしい住まいと環境』の認定を受けた。それにより口コミが広がり、販売ペースはさらに加速していった。今でも担当者は、週1日は物件の引き渡しなどで現地を訪れる。そこで目にするのは、アスレチックで楽しそうに遊ぶ子ども達やウッドデッキでくつろぐ家族の姿。「毎朝登園をぐずっていた子どもが、今では滑り台を使って楽しそうに登園していく」「友達が増えておしゃべりがうまくなった」「ママ友会を発足しました」と、住民から声をかけられることもあるという。自分たちが思い描いていた以上に幸せな光景が広がっていた。「これからも住民同士のコミュニティ形成が盛んになるような物件をつくっていきたいです!」前例がないことに挑戦し、新しいものを生みだした経験を、彼らは次のステップに繋げようとしている。

このプロジェクトに携わったメンバー

荒川 阿美
荒川 阿美
(株)リビングライフ
ディベロップメント事業部 建設部 企画課 主任
堀 雅宏
堀 雅宏
(株)リビングライフ
ディベロップメント事業部 建設部 監理課 課⻑代理
鍛治原 雪斗
鍛治原 雪斗
(株)リビングライフ
ディベロップメント事業部 営業部 次⻑代理
関谷 裕
関谷 裕
(株)リビングコミュニティ
マンション管理部 課⻑代理
pagetop